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菅首相の素顔(スガオ)に迫るドキュメンタリー『パンケーキを毒見する』初日舞台挨拶レポート

オリンピック真っ只中にあえて公開!おかしな日本をぶった切る!
『パンケーキを毒見する』
初日舞台挨拶レポート!

日本アカデミー賞作品「新聞記者」や、東京国際映画祭作品賞(スプラッシュ部門)「i-新聞記者ドキュメント-」で官邸政治の闇や、菅首相(当時官房長官)をウォッチしてきたスターサンズが、“今、一番日本人が知りたい”菅政権の正体”に迫ったドキュメンタリー映画『パンケーキを毒見する』が本日7月30日(金)より公開をスタートした。今回、本作の公開を記念し新宿ピカデリーにて初日舞台挨拶が実施され、経済産業省出身の古賀茂明さん、元文部科学事務次官の前川喜平さん、河村光庸プロデューサー、内山雄人監督が登壇した。

満席の観客を前にした内山監督は「こんなに来て頂いて物凄く感激しています。今回は世代を超えて若い人、政治にあまり興味が無い人に届けたいという思いで作りました。今日観て頂いた方々に少しでも広げて頂けると、何か1歩が変わってくるんじゃないかと思っています。」と感慨深く挨拶。

河村光庸エグゼクティブプロデューサーは本作の製作経緯を振りかえり「安倍政権と共にいた菅さんという人がどういう人か国民の皆さんに届いていない。去年、菅内閣が発足したときにやろうと思いました。タイトルもパンケーキ報道が出た時に、このタイトルを思いつきコレで行くと。公開時期もそのときに、オリンピック開催中のど真ん中にやろうと全て決めてました。」と製作の経緯を語る。

タイトなスケジュールで撮影しなければならなかった内山監督は「タイトどころじゃない厳しさでした。しかも菅さんが撮れないという前提で、半年しかない制作期間で何が出来るのかをずっと考えて撮影しました。取材もとにかくNGの連続なので、2月、3月は取材が全然進まなくて、6月頭くらいまで撮影してましたね。何度もこのままじゃ終わらないかもしれない!と夜中に飛び起きることもありました。」とギリギリの制作状況を振り返った。

企画の段階から本作に参加し古賀さんは本作を製作するにあたって「最初はかなり難しいと思いました。やっぱり菅さんの映像が撮れないので、菅首相の故郷の秋田にみんなで行った方がいいんじゃないかという話にもなったんですが、緊急事態宣言で行けなくなってしまい。途中からこれはダメだなと思っていたら、内山さんからの連絡も少しづつ途絶え気味になってきて(笑)大丈夫かなと思ってましたが、うまくまとめて頂いて感謝してます。」と映画が完成したことにホッとした様子だった。

菅首相の素顔を浮かび上がらせる本作。映画にも登場している前川さんは本作を見た感想を聞かれると「菅さんの素顔はスガスガしいものではありませんからね(笑)私が現役の官僚の時には菅官房長官のところに何度か行って、型通りの説明する機会がありましたが、濃厚な関わりは役人を辞めた後で。私はは関わりたくなかったですけどね。某新聞に私の偽の話が書かれましたが、あれは菅さんがやらせたと思っています。あの時は本当に官邸からつぶされかけているんだなと思いましたね。菅さんはパンケーキだとか、苦労人だとか、令和おじさんだとか、甘ったるいイメージを振りまいて、菅政権発足時はとくに若い人の支持率が脅威的でした。そういう人たちに観てほしいですね。菅の素顔はスガスガしくないだよ!っていうことを知ってもらいたいです。良い映画が出来たと思います。」とコメントした。

古賀氏は「一度だけ菅さんとじっくり話したことがあります、堺屋太一さんから菅さんに会うから一緒に来てと連絡があって、維新の会の政策について説明してほしいと言われました。そのころ僕は、ちょっと間違って橋下徹さんの手伝いをしていたので説明したんですけど、菅さんはほとんど喋らないんです。相手に喋らせて、「そうですね」「あーそうですか」ばかりで終わっちゃうんです。とにかく本心を見せない。それが、令和おじさんとか、パンケーキとか、優しそうなおじさんって感じで若者に人気になってましたが、これは全然違うと。映画とのコラボ企画で「官邸の暴走」という本を書いたんですが、そこでは菅さんを「頑固で攻撃的、改革する自分に酔うナルシスト」と表現しています。以前は全く間違いを認めませんでいたが、最近は攻撃的だけど形の上で謝るってのが増えてますよね。今はコロナなんて増えてもいいやと思ってる思います。どうせ国民はバカだから選挙のころには忘れてるだろうと。菅さんは安部さんと非常に似た所と全く違う所があるんですけど、そういうところもこの映画で結構分かるんじゃないかなと」と厳しくコメントした。

その後も、政権の問題点をしっかりと報道しないメディアの問題を指摘するなど、日本の問題点を次々と語り合った登壇者たち。最後に内山監督が「この10年ぐらいの間におかしなことがずっと繰り返され、どんどん忘れられていってしまうほど繰り返されていて。今だったら目先のことの、コロナ対策がどうなっているんだということになっていますが、それ以前に全体が腐りきっていて、不平と不正と欺瞞がずっと続いていることを本当に忘れないでほしいんです。これを変えていくために唯一残された直近の手段が選挙なので、この投票率を少しでも上げるためにはどうしたらいいのか。若い人に届けるにはどうすればいいか、ずっと考えていました。この映画がそのための一歩になってくれたらいいなと思ってます。」とメッセージを送りイベントは終了した。

文:ウメ氏(駆け出しのスチールブック愛好家)

企画・製作・エグゼクティブプロデューサー:河村光庸
監督:内山雄人 
ナレーター:古舘寛治
音楽:三浦良明 大山純(ストレイテナー) 
制作:テレビマンユニオン
配給:スターサンズ
配給協力:KADOKAWA
©2021『パンケーキを毒見する』製作委員会 

公式 サイト:https://www.pancake-movie.com