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高橋ヨシキ&柳下毅一郎『クラッシュ 4K無修正版』公開記念トークショーレポート!

D・クローネンバーグ監督史上最高の衝撃作
『クラッシュ 4K無修正版』
『クラッシュ』が今観ても危険な映画である理由とは?
柳下毅一郎&高橋ヨシキによるトークショー開催!

『クラッシュ 4K無修正版』の公開を記念したトークショーが、シネマート新宿で行われ、映画評論家で原作「クラッシュ」の翻訳も手掛けた柳下毅一郎さん、映画評論家・デザイナーの高橋ヨシキさんが登壇。新型コロナウイルス感染拡大予防のため有効な客席を半数に減らしてはいるものの、チケットは完売。150名を超える観客が来場し、万全な対策の中でイベントが開催された。

本作は、イギリスを代表する巨匠、SF作家J・G・バラードが1973年に発表した同名小説を、『ザ・フライ』(86)、『裸のランチ』(91)などで知られるカナダの鬼才デヴィッド・クローネンバーグ監督が映画化。自動車事故により性的興奮を覚える人々を描いた危険度100%究極の偏愛映画。第49回カンヌ国際映画祭で審査員特別賞を受賞。フランスの映画雑誌「カイエ・ドゥ・シネマ」が選ぶ1996年の映画ランキングで堂々の1位を獲得。さらにマーティン・スコセッシ監督が選ぶ1990年代のベスト映画にもランクイン、と数々の称賛を浴びる一方で、その過激な性描写が問題視され、イギリスの新聞「デイリー・メール」紙が1面で上映禁止を呼びかけるなど、賛否両論を巻き起こした。

上映終了後、拍手に迎えられて柳下毅一郎さん、高橋ヨシキさんが登壇し、トークショーがスタート。まず話題は二人の『クラッシュ』との出会いにいて。高橋さんは「付き合っていた恋人と別れた日に、大通りで目にした『クラッシュ』の文字に惹かれて観賞し、大いに感銘を受けて心の傷が癒された」と公開当時を振り返り会場の笑いを誘った。一方の柳下さんは「生涯の一冊だと思っていて翻訳も担当した小説を、大好きな監督であるクローネンバーグが映画化するなんて、こんな最強の組み合わせなら自分が観るしかないと、カンヌまで行った」と運命的な出会いを明かした。続いて、本作の危険性についての話に。柳下さんは「『クラッシュ』が狂っていて非倫理的な映画であるにも関わらず素晴らしく、映画として成立しているのは、あくまでも社会的な問題ではなく個人の妄執を描いているから」だと分析。高橋さんは、以前にクローネンバーグが「この映画がバイオレントであるとしたら、マインドファックするからだ」と語っていたことを挙げ、「人々の常識や倫理に対する暴力性が際立っている」と本作の真の危険性を主張した。最後に柳下さんが「この映画を観てマネをするとかではなく、人間として普通に生きるよりもっと別の事があるという事を強烈に突き付けてくる。それが良い悪いという話ではなくあまりに魅力的に描かれていることでいいことのように思えてくるから、今観ても危険な映画だ」とまとめ、大盛況の中イベントを締めくくった。

【ストーリー】
ある日、映画プロデューサーのジェームズは車で正面衝突事故を起こす。相手のドライバーは死亡、助手席に乗っていたドライバーの妻ヘレンはジェームズとともに病院へ搬送される。院内を歩き回れるほど回復したジェームズは夫の死になぜか平然としているヘレンと彼女に付き添う不思議な男ヴォーンと顔を合わし、事故の写真を見せられる。退院後、ジェームズとヘレンはそれぞれ事故の衝撃を通して思わぬ性的興奮を感じていた……。再会した2人はセックスに及び、事故の体験により新たなエクスタシーを開拓するグループ=カー・クラッシュ・マニアの会の存在を知り、その世界にのめり込んでいく。

出演:ジェームズ・スペイダー、ホリー・ハンター、イライアス・コティーズ、デボラ・カーラ・アンガー、ロザンナ・アークエット

監督・製作・脚本:デヴィッド・クローネンバーグ
原作:J・G・バラード
撮影:ピーター・サシツキー
音楽:ハワード・ショア
原題:CRASH/1996年/カナダ/音声:英語5.1chサラウンド/日本語字幕/16:9ビスタサイズ/DCP/100分/R18+
配給・宣伝:アンプラグド
(C)1996 ALLIANCE COMMUNICATIONS CORPORATION, IN TRUST

※上映には4K DCPを使用しますが再生環境により2K等にコンバートされた上映となります。