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第77回ヴェネツィア国際映画祭の結果が発表!黒沢清監督が監督賞受賞!

世界三大映画祭の中でも最も古い歴史を持つヴェネツィア国際映画祭。その第77回ヴェネツィア映画祭の結果が発表された。

金獅子賞を受賞したのはクロエ・ジャオ監督の『ノマドランド』。不況により全てを失った女性がアメリカ西部をさすらう様子を描くドラマ作品だ。フランシス・マクドーマンド主演のこの映画は、映画祭の前より既にアカデミー賞有力作品と言われていたが、これでアカデミー賞レース参戦は間違いないと言ってもいいだろう。監督のクロエ・ジャオは中国出身の女性監督で、この後にはMCU作品『エターナルズ』の公開が控えている、今注目の監督だ。


そして監督賞を受賞したのは『スパイの妻』の黒沢清。もちろん初受賞だ。日本人の受賞は第60回の時に『座頭市』で北野武が受賞して以来、実に17年ぶりの快挙だ。『スパイの妻』は NHK BS8K で放送されたドラマの劇場版で、太平洋戦争前夜に時代の荒波に翻弄される夫婦の姿を映し出す。偶然恐ろしい国家機密を知って事の顛末を明るみに出そうとして反逆者と疑われる優作を高橋一生、優作の妻でスパイの妻と罵られながらも愛する夫と手に手を取って生きていこうとする聡子を蒼井優がそれぞれ演じた。黒沢清監督にとっては今回が初のコンペ選出。そして初の受賞を果たした。

他にも『ワイルド・スピード/スーパー・コンボ』にも出演し、『ミッション:インポッシブル』シリーズ最新作にも出演する女優ヴァネッサ・カービーが女優賞を受賞。ティルダ・スウィントンが栄誉金獅子賞を受賞した。主な受賞結果は以下の通り。

金獅子賞:『ノマドランド』

監督賞:黒沢清 『スパイの妻』

男優賞:ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ 『Padrenostro』

女優賞:ヴァネッサ・カービー 『Pieces of a Woman』

脚本賞:『The Disciple』

審査員賞:『New Order』

審査員特別賞:『Dear Comrades』

マルチェロ・マストロヤンニ賞:ルーホッラー・ザマニ 『Sun Children』

栄誉金獅子賞:アン・ホイ、ティルダ・スウィントン