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#SaveTheCinema「ミニシアターを救え!」プロジェクトが国へ要望書提出。映画監督の諏訪敦彦、白石和彌、深田晃司らが記者会見に出席。

新型コロナウィルスの感染拡大により、営業自粛で非常に厳しい経営状況が続いている小規模映画館(ミニシアター)のため立ち上がった#SaveTheCinema「ミニシアターを救え!」プロジェクト。4月6日からのプロジェクト立ち上げ以降、多くの方からの賛同、応援表明が集まり、4月14日までに集まった署名と共に国に緊急支援を求める要望書を提出し、記者会見が行われた。

#SaveTheCinema「ミニシアターを救え!」プロジェクト
政府への要望書提出に伴う記者会見 公式レポート

<出席者>(五十音順)
井上淳一(脚本家 映画監督)
岩崎ゆう子(一般社団法人コミュニティシネマセンター事務局長)
上村奈帆(映画監督)
小林三四郎 (太秦株式会社)
佐伯俊道(脚本家 協同組合日本シナリオ作家協会理事長)
白石和彌(映画監督)
諏訪敦彦 (映画監督)
西原孝至 (映画監督)
深田晃司(映画監督 独立映画鍋)
北條誠人(ユーロスペース支配人 一般社団法人コミュニティシネマセンター理事)
馬奈木厳太郎 (弁護士 プロデューサー)

諏訪敦彦

諏訪敦彦 (映画監督)

諏訪敦彦:今回の呼びかけ人の一人です。ミニシアターと呼ばれる小規模映画館への支援を国に要請する。映画館の88%のスクリーンはシネコン。シネコン以外の映画館をミニシアターと呼びます。映画館数では60%がシネコン、それ以外がミニシアターです。スクリーン数では極端な差があります。
ミニシアターはコロナ以前から経営基盤が脆弱で、それぞれの工夫でかろうじて生き残ってきましたが、そこに新型コロナウイルスが直撃し、3月からどんどん観客が減少しています。現状、観客がゼロというところもある。今こうしている間にも、閉館の危機に瀕しているミニシアターがあります。私たちの緊急な問題として、ミニシアターを守らなければならない。そう声を上げると、賛同する人たちが集まったため、政府に要望を伝えようとこのプロジェクトが立ち上がった。今回のことを政府に強く伝えること。そしてもう一つは、ミニシアターの文化芸術施設としての意義を強調すること。
資料にも引用しましたが、ドイツの文化芸術庁の言葉に僕らは勇気付けられた。ミニシアターが文化芸術に役立つ意義は非常に大きい。日本で公開される年間1300本のうち、1000本を上映している。12%のスクリーンがあるからこそ、日本の文化多様性が守られている。ニューヨーク、パリ、東京は映画館が多い都市だが、それはミニシアターによって支えられている。一方、地方にはミニシアター一館しかないところもある。そこがなくなれば、文化的損失は大きい。文化的で健康的な最低限度の生活は、どちらも必要。映画は我々にとって非常に大きなインフラ。道路や橋と同じく重要なもの。コロナ収束後のことも考えなければならない。そこにも支援が必要。ミニシアターが観客を再び呼び戻すためには、工夫が必要。さらには公的な援助が必要です。

馬奈木厳太郎:4省庁を回り、署名を提出してきました。映画は制作、配給、上映のどの過程も必要。劇場の声を北條さんから。

北條誠人 (ユーロスペース支配人 一般社団法人コミュニティシネマセンター理事)

北條誠人(ユーロスペース支配人 一般社団法人コミュニティシネマセンター理事)

北條誠人:私たちミニシアターは、全国の映画の動員数でいうと、全体の1%ぐらいを担っています。スペースでカウントすると1%。シネコンもミニシアターも、スケジュールを埋める必要がある。それぞれの映画館が求める売り上げをクリアする。そして映画館としての個性を出す。緊急事態宣言で5/6までの一月、収入がない。このことはこれからの仕事に恐怖を与えている。収束後のこともわからない。従業員の雇用の確保、家賃支払いについては絶望的な状況。5月半ばまでこの状況が続けば、廃業が続く。私たちの仕事が絶えてしまった時、映画界全体の中で私たちが培ってきたもの、役割が消えてしまう可能性がある。様々なジャンル、国籍の映画を上映してきた。監督が映画祭で賞を取り、日本映画、映画の面白さを伝えてきた。若手監督を育てることも重要な役割。1%という数字は、映画産業のため。支援をしていただき、私たちの仕事を守って欲しい。

白石和彌(映画監督)

白石和彌(映画監督)

白石和彌:撮影現場の状況ですが、僕はゴールデンウィーク明けにクランクインを予定し、緊急事態宣言のない長野県で撮影する予定でした。しかし現地で、東京から来ることは自粛して欲しいとのことで、映画制作作業そのものを5/6までは無理になり、クランクインも延びていますが、厳しい状況です。周りの人に話を聞いても、軒並み撮影は中断。撮影が来年になったり、無期限延期になったりしている。スタッフは9割ぐらいがフリーランス。彼らの仕事場がなくなっていると同時に、宣言が明けてすぐに働けるというわけでもない。フリーのスタッフは半年先とか、いつ映画の仕事ができるか見えない状態。スタッフにヒアリングをしても、みんな途方にくれています。小さい規模の映画がなくなると、スタッフの職場がなくなりますし、若手監督や若手俳優の活躍の場が、このままでいくと奪われて行く。映画の産業が消えてしまうと思い、このプロジェクトに参加させていただきました。

小林三四郎 (太秦株式会社)

小林三四郎 (太秦株式会社)

小林三四郎 :配給会社で何が起きているかというと、四期に分かれている。今回は春からGWまでかかってしまった。年間ではとても大きな損失。この困難を乗り越えるためには、融資を受けるしかない。日本では制作助成に重きを置かれているが、劇場は商業施設なので助成がない。僕たちはデジタルになる時期に、劇場と一緒に困難を乗り越えてきた。今ある制度を活用するしかないが、借金返済の猶予期間があると聞く。その間に助成のあり方の転換をしていただき、その借金がある程度免責されることを希望している。私たちは天皇制や戦争を描く映画を配給しています。中国の映画も。これはアジアでともに生きている人たちの情報を発信しているとも言えます。

西原孝至 (映画監督)

西原孝至 (映画監督)

西原孝至:休業を要請しているのに、助成をしないというのは、国との関係として成り立っていない。そこは声をあげていかないといけない。ドキュメンタリーはほとんどがミニシアターで上映されている。映画自体が失われてしまうと思いながら活動している。今日は厚労省と文化庁に行きましたが、まだ実感がなさそうで悠長な感じがした。今こうしている間も危機的状況が進んでいる。まだまだ参加していきたい。

馬奈木厳太郎 (弁護士 プロデューサー)

馬奈木厳太郎 (弁護士 プロデューサー)

馬奈木厳太郎:署名は引き続き受け付けて行く。来週から補正予算審議が始まるが、そこにどれだけの予算が加わるか。国会議員への働きかけをして行く。国の支援を待ってられないという状況もあるので、ミニシアターエイドを立ち上げた。行政の力に頼らない仕組みも必要。

深田晃司(映画監督 独立映画鍋)

深田晃司(映画監督 独立映画鍋)

深田晃司:ミニシアターエイドを立ち上げた立場として。もともとのきっかけは、外出自粛が続く中で、多くのミニシアターが苦境に立っていることが、報道や現場からの声でわかってきた。今回のことで、平時の助成の少なさが露呈している。行政の動きを待てないので、クラウドファンディングを立ち上げた。1億円という目標はこれまでになく高額だが、ミニシアターが1、2ヶ月持たせるための金額を分配できる。これはミニシアターだけじゃなく映画全体が励まされているという思い。これはあくまで緊急処置。まずは行政が諸外国と同じレベルで助成を出していれば、こういう状況にならなかったかもしれない。映画業界全体で互助する仕組みも欠けていたので、これからクリアしていかなければならないと思っている。

質問:省庁の反応は?

馬奈木厳太郎:内閣府官房審議官に対応していただいた。現状検討している以上の回答はなかった。省庁を横断して検討して欲しいと伝えた。経産省は、ミニシアターの人と会うのは今日が初めて。実態をご存知ない。

諏訪敦彦:結果から言うと、具体的な対応、アイデアについての話はなかった。厚労省では主にスタッフの雇用状態、何が必要かをかなりリアルに話した。生活衛生課に対応してもらったが、初めてリアルな声を聞けてよかったと言っていた。厚労省においては雇用助成金制度があるが、手続きに時間がかかる。海外では数日で振り込まれると伝えたが、具体的にどう変えて行くという答えはなし。厚労省ではミニシアターを娯楽施設として捉えているので、文化芸術的意義があると伝えた。そのことは受け止めてもらえたと思う。
文化庁は、予算がかなり限られている中、ミニシアターは文化芸術拠点として支援されるべきであり、それを行えるのは文化庁であると訴えた。収束後に至るまでできることはないのか。文化庁は製作を援助しているが、上映は別のところが所轄するのはおかしいのではないかと話した。平時からミニシアターを文化庁が管轄するべきだった。ポジティブな話はできたが、今日明らかな回答は得られなかった。今後も話し合いを続けていきたい。

質問:新型コロナを受けて海外の劇場はどうなっているのか?

岩崎ゆう子(一般社団法人コミュニティシネマセンター事務局長)

岩崎ゆう子(一般社団法人コミュニティシネマセンター事務局長)

岩崎ゆう子:ヨーロッパ、アメリカはほとんど休館している。韓国は来週ぐらいから徐々に再開すると聞いている。休館中の支援は、フランスは映画館を所管する組織があり、そこが毎年映画館に支援金を出している。それを前倒しして支給し、危険を回避する方法を取っている。韓国では、入場料に対する数パーセントを納税することが義務付けられているが、それが免除されている。ただ今は入場者自体がいないので、さらなる支援を求めていると聞いている。

馬奈木厳太郎:このプロジェクトは、ミニシアターだけを守ってほしいという主旨ではない。飲食業、観光業など様々な業種の方々が苦境にあるということは承知している。「ミニシアターだけ」ではなく、「ミニシアターも」救ってほしいと、省庁に訴え、多くの人に応援していただきたい。私たちの生活に必要不可欠であるということに賛同していただきたい。今後もネットを通して省庁に声を届けるので、これからも応援してほしい。

上村奈帆(映画監督)

上村奈帆(映画監督)

上村奈帆:私と同じように新人、若手としてやっている仲間たちが、ミニシアターを助けたいと思っている。私は中学から映画に携わるのが夢で、今も変わらないが、自分の映画が延期になった。しかしミニシアターに支えてもらってきた。映画祭で素敵な人々との出会いがあった。中学の時に近所にこんな映画館があったら居場所になったのにとも思った。多様な価値観を持ったミニシアターの意義は大きい。ミニシアターは作り手と観客をつないでくれる場を作ってくれる。シアターから勇気をもらうことも多い。「私たち映画館は作家を育てる場所なんだよ」と言ってもらった。ミニシアターがなければ、新人の作品はたくさんお蔵入りになっていたはず。これからもミニシアターへの応援をお願いしたい。

公式HP:http://savethecinema.jp/

公式Twitter:https://twitter.com/save_the_cinema

公式Facebook: https://www.facebook.com/save.the.cinema2020/