映画『ホビット 決戦のゆくえ』
この映画は、つまり―
  • 1. ファンタジーアドベンチャー大作「ホビット」3部作の完結編
  • 2. 狂気の貴公子レゴラス(オーランド・ブルーム)と耽美派王スランドウィルのイケメンエルフ親子の競演
  • 3. 「ロード・オブ・ザリング」を超えるスケールの五つの種族が入り乱れた戦いが見どころ

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◆公開中の注目作 映画『ホビット 決戦のゆくえ』

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“ファンタジーの時代の最後”を見とどけろ!

 最初の「ロード・オブ・ザ・リング」の公開が2001年だから、あれからすでに15年が経つ。21世紀初頭、映画界では「入らない」ジャンルの代表選手が、ミュージカルとアドベンチャーファンタジーだった。日本の映画配給会社はこの二つのジャンルは鬼門として、なかなか手を付けなかったものだった。

 ところがどうだ、その後ミュージカルは「シカゴ」が大ヒット。ゴールデングローブとアカデミーのW受賞を果たし復権。アドベンチャーの方はこの「ロード…」が爆裂ヒットを飛ばし、日本でも90億円の興収を稼ぎ、三作目の「王の帰還」に至って、ついにアカデミー賞11部門を獲得、過去「ベンハー」と「タイタニック」の2作品しか達していない高みに立った。
「まさかミュージカルとファンタジーの時代が来るなんて」時代の変化を感じたものだ。そしてこの新しい潮流はギャガ、ヘラルドという、海外の映画会社の日本支社ではない、日本固有の映画会社の配給宣伝によってもたらされたということも意義深かった。

 それから現在まで、ミュージカルは「オペラ座の怪人」「レ・ミゼラブル」などでさらなる成功作を生み、幅広い年代の女性層を取り込みながら熱狂的なファンも存在する人気ジャンルになったが、アドベンチャーといえば、どこまでいっても「ロード…」シリーズを超えるものはいない。ミュージカルなど比べ物にならないくらい、たくさんのアドベンチャーファンタジーが劇場公開されたが、その中で大作といえる「ナルニア国物語」や「ライラの冒険」クラスでも、「ロード…」シリーズとはレベルが違うように思う。
 例えば、原作のトールキンが作り出した世界観は「世界観」などという生易しいものではなく、気象・地理から、言葉から、歴史・文化人類学から全て創り上げられた、つまりは「世界」そのもので、ファンタジーとしての本気度が図抜けているのである。
 
 その正統なる血筋の末裔が「ホビット~決戦の行方」である。これは、「ロード・オブ・ザ・リング」のスピンアウト映画などではない。サウロン復活へと至る前日譚、「ロード・オブ・ザ・リング~ライジング」なのだ。
ここには、目を剥くようなアクションも、気絶するくらいの山野の絶景も、血たぎる戦闘シーンも全てある。さらに監督のピーター・ジャクソンはこの物語にホビットの心の強さや、ドワーフの仲間を思いやるやさしさなど、滑稽な顔かたちが特徴の二つの種族の意外なかっこよさを新たに詰め込んだ。
 これ以上何がいる!イケメンなんていらない!綺麗な女もいらん!
「ロード…」から続いた夢の終りを、アドベンチャー・ファンタジーの時代の最後を噛みしめてみるべし!なのだ。

大ヒット公開中!
ランキング5位

◇スタッフ

監督:ピーター・ジャクソン
キャスト:イアン・マッケラン/マーティン・フリーマン/リチャード・アーミテージ
     エバンジェリン・リリー/リー・ペイス

配給:WB
公式サイト:http://wwws.warnerbros.co.jp/thehobbitbattleofthefivearmies/

(C)2014 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND METRO-GOLDWYN-MAYER PICTURES INC.

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