限定空間で襲われる動物パニック映画特集①『アラクノフォビア』

 

限定空間で襲われる動物パニック映画特集①

現在大ヒット上映中の映画「クロール-凶暴領域-」は閉鎖された空間の中で人間たちが巨大なアリゲーターに襲われる恐怖を描いている。映画の歴史の中でこうした動物パニック映画の傑作は数多く作られてきたが、その多くはキワモノ映画として扱われることが多い。そこで今回は「限定空間で襲われる動物パニック映画」を特集。今一度、動物パニック映画の素晴らしさを感じようではないか!!

『アラクノフォビア』(1990)

皆から愛される昆虫は何かと疑問を投げかければたくさんの答えが出るだろう。雄大な角を持つカブトムシ、迫力満点のはさみを持つクワガタ、素晴らしい羽根を持つ蝶、日本では秋の風物詩でもあるトンボなどなど。しかし嫌いな昆虫を聞くと大抵が2つの答えになる。ゴキブリか蜘蛛だ。そんな蜘蛛の恐怖を描いたのが本作『アラクノフォビア』だ。

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【ストーリー】
南米のジャングル。アサートン博士(ジュリアン・サンズ)は、猛毒を持った新種のクモを発見する。一行のカメラマンがそれに刺されて死に、クモはその死体と共にカリフォルニアの小さな町、カナイマに運ばれていった。一方、そのカナイマに妻のモリー(ハーレー・ジェーン・コザック)と共にやってきた新任の医師ロス・ジェニングス(ジェフ・ダニエルズ)は、初めての患者が原因不明の死を遂げて、さらには健康診断をしたフットボール・チームの若者までが連続して死んだことから、町の人々に悪い噂を立てられるようになる。

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本作のタイトルにもなっている「アラクノフォビア」とは日本語で言うと「クモ恐怖症」であり、数ある恐怖症の中の一つである。あまり知られていないが蜘蛛は害虫を捕食してくれる、つまり人間にとっては益虫なのだが、その不気味な外見から忌み嫌われてきた哀しい昆虫なのだ。一方でその見た目が、こうした動物パニック映画に素晴らしくマッチしていることから数々の蜘蛛パニック映画が作られてきた。

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本作が他の動物パニック映画と違う点があるとすれば、あまりにも豪華すぎる製作陣ではないだろうか。本作の製作総指揮はあのスティーブン・スピルバーグである。「ジョーズ」で動物パニック映画の礎を気付いたスピルバーグが製作総指揮を務めるというだけでもワクワクするではないか。そして監督を務めたのはフランク・マーシャルだ。

彼は映画プロデューサーでスピルバーグとタッグを組み、数多くの名作映画を世に輩出してきた、言わば名プロデューサーなのだ。そんな彼が監督デビュー作に選んだのが本作。ちなみに本作で製作を務めるキャスリーン・ケネディは彼の妻であり、現在あのルーカス・フィルムの社長を務めている、まさに映画業界のトップに君臨する映画人たちが本気で作り上げた動物パニック映画なのだ。

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本作では街が徐々に毒蜘蛛の毒牙に人々が倒れていく姿が描かれている。その姿はまさに恐怖そのものだ。どこにでも入り込み、どこからでも出てくる蜘蛛の姿を見たら人々は恐怖する。見ているこちら側も背筋が凍るほどに不気味だ。それは映画に限らず、実生活でも感じることではないだろうか?気が付いたら自分の生活圏の中に現れるというのが蜘蛛の恐ろしさだ。

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それにしても改めて思うのは「蜘蛛」という生き物と映画との組み合わせの可能性の大きさだ。本作のようなパニック映画にすることもできれば、スパイダーマンのようなヒーロー映画にも題材として使われる。最近はヒーロー映画のイメージが強いかもしれないが、久々に蜘蛛の動物パニック映画も見たいものだ。

 

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【スタッフ】
製作総指揮:スティーヴン・スピルバーグ、フランク・マーシャル
監督:フランク・マーシャル

【キャスト】
ジェフ・ダニエルズ、ハーレイ・ジェーン・コザック、ジュリアン・サンズ、ジョン・グッドマン ほか

 

【配信はこちら】

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