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<最終回>編集部スタッフが“スター・ウォーズへの想い”を語る!

『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』公開記念!なぜ我々はワクワクしなくなったのか!?編集部スタッフが“スター・ウォーズへの想い”を語る!

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いよいよ今週末に公開されるシリーズ最新作『スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け』。1977年に公開された第1作目(エピソードⅣ)のより紡がれてきたスカイウォーカー家の歴史がついに幕を閉じる。新情報が明かされるたびにネットではリアクション動画が大量にアップされるなど、全世界規模でファンの熱気は上がり続けている。

しかしながら、全てのファンが諸手を挙げて歓迎しているかというと、実際の所そうでもないのが事実だ。前作『最後のジェダイ』でライアン・ジョンソン監督はこれまでシリーズが作り上げてきた世界観に大きなメスを入れた。『フォースの覚醒』からシリーズに触れたファンはそれを喜び、オールドファンは大きく落胆した。「スター・ウォーズ」ファンは世代間で大きく分断されたのだ。

そこでムービーマービーでは特別企画を実施。編集部の20代~50代までの「スター・ウォーズ」ファンを公言するライター4人が、各々にとっての『スター・ウォーズ』を語る。

第4回:50代の宣伝マン
「スターウォーズが最後に必要なものとは?」

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今にして思えば「スター・ウォーズ」というのは、特別であり、特殊なシリーズだと思いますね。

 「スター・トレック」などのSFと違い、「007」などのアクションとも違い、「ロード・オブ・ザ・リング」「ハリーポッター」などのアドベンチャーファンタジーとも全く違う。多くのアメコミシリーズなど比較にもならない特別感がこの「スターウォーズ」にはある。

 何でだろうと考える。

 まず、1977年「スター・ウォーズ/新たなる希望」から42年も経ってるのにリブートしてこない。(一応)ジョージ・ルーカスのイメージから生まれたサーガを延々と映像化している。現代ハリウッドではリブートが常識的に行われている中で、ジジイになったハン・ソロや、この世にはいないメンバーまで使い続けているなんて、ちょっと画期的なくらい律儀。

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 また、シリーズとはいえ、枝別れしたりして時系列がつかめない「ワイルドスピード」シリーズや、好評だと途中からエピソードを伸ばしているのがわかる海ドラのテレビシリーズが多々ある中でスターウォーズはそういう面でのいじりはない。まじめにみえる。

 世界観やプロダクションデザインも特別だ。正義なのに汚いXウィング、左右非対称デザインのミレニアムファルコンなど旧三部作(EP4・5・6)のプロダクションデザインは世界に衝撃を与えたが、そこから遡った新三部作(EP1・2・3)は、逆に進化している感じの曲面デザインだったり(いい時代だったんだなと感じ取れる)、続三部作(EP7)は旧三部作であれほど壮麗だったスターデストロイヤーが廃墟になり果ててたり(混沌としている時代だなとわかる)、プロダクションデザインをみることでスターウォーズの各々の時代状況が想像できるという作りになっている。ま、そんなことにこれだけ心を砕いているシリーズは他にはないだろう。

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もちろん話がよくわからんとか、役者が大根だとか突っ込みどころはあるのだが、そういうことを差し引いても、上記のポイントなどによって、ルーカスが創造した世界の骨格は保たれており、42年もやってれば、それは特別な価値なのである。

EP8が多くの批判を浴びたのも実はこのあたりのポイントに代表される、「スターウォーズ世界をなかったことにしてしまおうとしているんじゃないか?」という疑念からである。

宇宙遊泳や、ライトスピードで敵艦に体当たりなどというのは論外だとしても、

スターデストロイヤーをやっつけるのってそんな簡単じゃないんじゃない?

ジェダイの力ってそんなこともできるんだっけ?

スノークったら弱すぎる。寝てた?

アジア系の娘が活躍する話はなんの意味があったのか?

など、

監督のライアン・ジョンソンはきっとスターウォーズそんなに好きじゃないんだな、とみんなに気付かれてしまった。

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だから、最後によくわからない少年がフォースを使ったとき

「ああ、これは今までのスターウォーズからおさらばしたいんだな。なかったことにしたいんだな」とファンは判断したことだろう。

だから

「なかったことにしたいのは、お前の映画だ!」

とばかりに怒りに身を任せ、全世界の多くのスターウォーズファンはダークサイドに落ちてしまったのだった。

私はここで、ダークサイドに落ちてしまった彼らを、アナキン・スカイウォーカーのようにライトサイドに引き戻すことを考えたい。

それはスターウォーズのもうひとつの側面「特殊性」である。

この特殊性は、スターウォーズのサーガが途中(EP4)から始まったことによる。我々は旧三部作の大団円を体験したあと、全ての始まり(EP1)にさかのぼり、最終的にEP3で旧三部作との結節点へ向かっていく。

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 このEP3「シスの復讐」のパンフレットか何かでジョージ・ルーカスは書いている

(大体の記憶でいうと)

「実はEP3を観ても、EP4にはそのままつながらない。」

これから見る人間に対して衝撃の告白である。

またこうも書いている

「だからEP3を見た後、旧三部作を観ると全く新しい映画としてみえるだろう。

このストーリーのキーポイントは【皇帝を倒せるのはアナキン・スカイウォーカーだけだ】ということに尽きる。ルークでは無理。だが息子は悪の権化ダース・ベイダーの中に「自分の父親」を見つけ、ライトサイドへ戻すことに成功し、父親は息子を守るために自分の命を犠牲にして皇帝を倒す。この可能性の非常に低い、故にだれも予想できない、皇帝に対する唯一無二の勝利のカタチへ運命的に導かれていく父子の物語なのである。」

と、EP3のパンフレットで、なぜかEP6の解説をされているのである。

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 確かにそういう目線で旧三部作を観ると、初見で見た時と全く違う「父子の物語」として、ベイダーの心の存在が浮かび上がってくるし、ルークに黙って父殺しをさせようとするオビ・ワンとヨーダをみてると「ジェダイ」の本質を疑うようになるし、その二人もってしてもベイダーの心の存在に気付かず、故にルークがベイダーを寝返らすとは完全なる予想外、そしてそれほどの予想外だからこそ、すべてを見通すパルパティーンでさえわからなかった。

 など、EP3の存在は二度目の旧三部作を新しくしてくれた。2周どころか3周、4周と、周回を重ねる度に発見と深読みができるこの無限ループが実はスターウォーズが他にはない強烈なファン層を構築できた最大の要因だと思う。

 だたこれは最初からルーカスが企図したわけではなく、様々な現実的な理由からEP4・5・6を先にした為に起こったいわば偶然。「特殊性」といっているのはこのことで、これは他のシリーズが真似しようと思ってもなかなかできない神のおぼしめしにちかいものなのである。

 

だから、EP9に期待したいのは、過去のスターウォーズを「なかったことにしたい」というEP8の予想外ではなく、EP9を観た後に過去のスターウォーズを全く違う映画として観ることができる、もう一周してみたいと思わせる展開なのである。それが、新たな無限ループを呼び、EP8でダークサイドに落ちたファンたちをライトサイドに救う、「ジェダイの帰還」でルークが成し遂げた、唯一無二の勝利のカタチなのである。

シリーズ完結編『スカイウォーカーの夜明け』は12月20日より全国ロードショー。

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