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「非日常」を描きながら「日常」を生きる元気をくれる映画4選

映画は我々を非日常の世界に誘ってくれます。しかし、その旅のお土産が日常の生活で役に立つこともしばしばあります。今回は、ファンタジーやSF的なテイストながらも、現実世界を生きていく元気をくれる4作品を紹介します。

文:屋我平一朗(ホラーが主食の映画ブロガー)

①『素晴らしき哉、人生!』(1946)
監督:フランク・キャプラ

出演:ジェームズ・ステュアート、ドナ・リード、ライオネル・バリモア

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生きている意味のない人間なんていない

タイトルを知らない者はいないほどの名作ですね。善人ながらも不運続きで人生に絶望し、自殺を思い立ったジョージに訪れた奇妙なクリスマスの奇跡についての物語です。「バタフライ・エフェクト」という言葉があります。ブラジルの蝶の羽ばたきがテキサスの竜巻を引き起こすように、ほんの些細な出来事が大きな結果に結び付く可能性について示した概念で、様々な作品で用いられています。本作ではジョージの前に天使と名乗るおじさんが現れ、自殺を思い止まらせようとします。ジョージがいたことで周りにどのような影響があったのか、バタフライ・エフェクトよりも直接的な因果関係で見せてくれるので、非常に説得力があります。クリスマスはイエス・キリストの降誕を祝う日です(誕生日ではなく)。今年のクリスマスには本作を観て、あなたや周りの人が生まれてきたことを祝ってはいかがですか。

 

②『ミスター・ノーバディ』(2009)
監督:ジャコ・バン・ドルマル

出演:ジャレッド・レト、サラ・ポーリー、ダイアン・クルーガー

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人生におけるどの選択も、等しく価値がある

今年公開の『Mr. ノーバディ』とは何の関係もありません。2092年、医学の進歩により人類が不死の存在となった世界。最後の死にゆく人間である118歳のニモ・ノーバディが語る、いくつにも枝分かれした彼の人生を追う不思議なSFタッチの作品です。ニモは超高齢のため記憶が混乱しているのか、同時期にアンナ、エリース、ジーンの3人と結婚していたと話します。浮気していたという意味ではなく、それぞれをまるで別の人生であるかのように懐かしむのです。そのように、人生の岐路でニモがAの道を選んだ場合とBの道を選んだ場合を並行して、しかもともに多くの時間を割いて描くので非常にややこしい映画になっていますが、最後にニモの人生の謎が解けます。選択をしなければ、可能性は無限。でも、その中から1つを選ばなければ。人生における大きな決断を迫られた時、何度でも観返したくなる作品になるでしょう。

 

③『人生スイッチ』(2014)
監督:ダミアン・ジフロン

出演:リカルド・ダリン、ダリオ・グランディネッティ、フリエタ・ジルベルベルグ

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感情は人間にとってのガソリン

アルゼンチンとスペインの共作映画です。アルゼンチンの映画はなかなか日本ではお目にかかれませんが作風も珍しく、本作はテーマは一貫しているものの6つの独立した短編からなるオムニバス。1本目『おかえし』は、なぜか飛行機の乗客全員がある人物と関わりがあり、しかも皆が彼に対しひどいことをした過去があるという怪しすぎる始まり方です。そのぶっ飛んだオチには開いた口が塞がりませんが、スカッとしちゃうのも事実。人間、感情に流されすぎると身を滅ぼしますが、映画ではそんなキャラクターに振り回されることで禁断の蜜の味見ができます。英題『Wild Tales(野生の物語)』の名の通り、どのエピソードもやりすぎなまでにパッションが炸裂しています。結婚式で花婿の浮気を知ってしまった花嫁が主人公の6本目『HAPPY WEDDING』では、これ以上ないドン底から予想外の結末に向かっていきますが、さすがラテンのノリで不思議と納得。底知れぬパワーをもらえます。

 

④『スポンティニアス』(2020)
監督:ブライアン・ダッフィールド

出演:キャサリン・ラングフォード、チャーリー・プラマー、イボンヌ・オージ

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人間いつ死ぬか分からないから今を楽しめ!

最後にめちゃくちゃ不謹慎な作品を。女子高生マーラの周りで同級生が突然破裂して死ぬ奇病が流行りだし、好意を持ってくれたディランとともに厳しい現実に立ち向かおうとする青春ブラックラブコメディです。多少残酷描写はありますが、マーラとディランは持ち前のユーモアを駆使して日々を生き抜いていきます。途中からマーラたちは隔離されますが、そこでディランが「多分これが僕らの新しい生活スタイルだ」と話します。本作はコロナ禍の前に撮られていますのでただの偶然なんですが、奇病の設定からしても妙に現在の世界にフィットしています。マーラと母親の間で、「『昔は大変だった』ともう言えないよね」「そうね。今の方が悲惨」なんて会話まで交わされます。人間いつ死んでしまうか分かりません。だからこそ、マーラのようにいつも心にユーモアを。ファッキンな世界に中指を! しぶとく生きてやりましょう。