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設定の突飛さにポカンとするけど面白いので困っちゃう作品4選!

映画における「面白さ」の正体は何なのでしょうか。友情、努力、勝利? 確かにそれらが含まれている映画を観ると心が燃えますが、それだけではないはず。ストーリーの先の読めなさ? それも大事ですが……。設定の突飛さはいかがでしょう? 人気のある映画は、誰が観ても分かりやすく面白いことが多いです。しかし例えば、SF映画の金字塔である『2001年宇宙の旅』などは少々難解ですが、まぎれもない傑作です。人には知的好奇心がありますから、理解できないものをどうにか理解しようとする過程で快感を覚えます。ところがどうやら、理性では到底理解できそうにないシュールなものに出会ってもきっちり楽しめる度量を人間は持ち合わせているようです。

今回はそんな「考えるな! 感じろ!」という他ない、ぶっ飛んだ設定の4作品をご紹介します!

①『リザとキツネと恋する死者たち』(2015)
監督:ウッイ・メーサーロシュ・カーロイ
出演:モーニカ・バルシャイ、デビッド・サクライ、ゾルターン・シュミエド

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<ハンガリー映画なのに、なぜか昭和歌謡をフィーチャー>
元日本大使の未亡人の専属看護師として働いているリザと、リザにしか見えない幽霊の日本人歌手トミー谷が楽しく歌い踊る裏で奇妙な殺人事件が起こるファンタジー・コメディ。ハンガリーにどのようなイメージをお持ちですか? 実は日本と同じく、人名は姓、名の順という共通点があるんです。だからなのか違うのか、本作にはトミー谷の持ち歌として昭和歌謡がフィーチャーされています。実際はハンガリー人が作ったエセ昭和歌謡なのですが、これがレトロながら斬新で、ダサくもハイセンスな、高い中毒性を誇る曲ばかり。本作は、監督が日本の九尾の狐伝説から発想を膨らませて作り上げた作品で、恋に恋するアラサーのリザに近寄る男は狐の呪いのためか次々に死んでしまいます。こんなに日本愛が溢れる、ハラキリでフジヤマなトンデモニッポン要素を楽しめるのは我々日本人だけ。あなたもトミー谷と一緒に踊りませんか?

 

②『ロブスター』(2015)
監督:ヨルゴス・ランティモス
出演:コリン・ファレル、レイチェル・ワイズ、ジェシカ・バーデン

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<恋愛できない人は人間失格なので、人間を辞めてもらいます>
恋愛が義務付けられ、恋人がいない人間は手術で動物の姿に変えられてしまう世界で、どうにか恋人を作ろうとするデビッドと恋愛禁止を掲げた独身者テロリストたちを描いた不条理SFラブコメディ。本作の世界では、恋人のいない人間に人権はありません。与えられるのは、どんな動物に変えられたいかを選ぶ権利のみ。独身者はホテルに集められ、45日以内に新たなパートナーを作らなければいけません。そこから森へ逃げた独身者たちは恋愛に断固反対のテロリスト集団と化しており、世界に反逆しています。非常に変わった設定ですが、恋愛できない人は世間からレッテルを貼られ、恋愛を謳歌している人を敵視するという構図はどこかで聞いたことがあるような……。ロブスターはデビッドがなりたい動物ですが、一生その姿で生きなければならないならあなたはどの動物を選びますか? 人間のままが良い? であれば、残された時間は後45日です。

 

③『シンクロナイズドモンスター』(2017)
監督:ナチョ・ビガロンド
出演:アン・ハサウェイ、ジェイソン・サダイキス、オースティン・ストウェル

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<ダメOLと怪獣のシンクロ率100%>
アルコール依存症のOLグロリアと、なぜか韓国のソウルに現れた怪獣の動きがシンクロしてしまい、ドデカいスケールのドタバタが巻き起こるSFコメディ。子どもの無邪気な空想が具現化したような設定ですが、これが中々どうしてアツい映画なのです。グロリアは人生何もかも上手くいかず、アルコールに溺れています。酔った状態で取った軽率な行動が怪獣の動きとシンクロしてしまい、ソウルに大きな被害を与えたのをきっかけに断酒を決意しますが、本作にはそれを阻む明確な悪役が存在します。つまり、この映画には「勝利」が存在するのです! これには燃えないわけがない。怪獣映画であり、女性映画であり、人生のやり直しの物語でもあるのです。怪獣とシンクロしてしまった理由についてはオマケ程度に捉えて、ハートで鑑賞しましょう。とりあえず、断酒している人にお酒を勧めるのはNGです。怪獣になってしまいますからね。

 

④『ディアマンティーノ 未知との遭遇』(2018)
監督:ダニエル・シュミット、ガブリエル・アブランテス
出演:カルロト・コッタ、クレオ・タバレス、アナベラ・モレイラ

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<世界にはまだまだ驚きが溢れている>
試合中に幻想の世界に入り込むことでスーパープレイを連発するファンタジスタ、ディアマンティーノが世にも奇天烈なトラブルに巻き込まれていくポルトガル産ファンタジー・コメディ。ピュアで世間知らずなディアマンティーノは、ワールドカップの決勝戦直前に初めて難民の存在を知り、そのショックから実力を出せず自国ポルトガルは敗北を喫します。引退を決意する彼でしたが、強欲な姉たちや周囲の人間に翻弄され、利用されていきます。シリアスな内容のようですが、彼が見る幻想は超巨大なワンちゃんたちがフィールドを駆け回るゆるふわなもの。それに象徴されるようにどこまでもシュールな展開が続きますが、ディアマンティーノのクリスティアーノ・ロナウドそっくりの外見含め、何もかもが観客の爆笑を誘います。サブタイトルの「未知との遭遇」は、まさにディアマンティーノ自身や、こんな映画があると知った観客の気持ちを代弁しています。今回ご紹介した中で最もクレイジーな本作、ぜひあなたも“翻弄“されてみては。